引佐町 久留女木の棚田

編集班 ヤソハチ

浜松市北区引佐町の北東部、久留女木地区には、総面積7.7ヘクタールの中に、約800枚の棚田が広がっています。「日本の棚田百選」や「静岡県景観賞」にも選ばれ、2017年のNHK大河ドラマ井伊直虎にも登場したことで注目を集めました。
最近では、地域の過疎化や農地所有者の高齢化等に伴い、一部休耕地も見られますが、地元農家の方と一般有志の方々が連携して、景観の維持、文化の継承に努められています。

はじめに

久留女木の棚田は私有地です。訪問される方はマナーを守って見学しましょう。
訪問のマナー/詳しくはこちら(竜宮小僧の会ウェブサイト)をご覧ください。

駐車場は棚田入り口から600mほど離れた旧久留女木小学校になります。

  1. 旧久留女木小学校の校庭に駐車できます。
  2. 体育館(茶色の建物)の前にも駐車可能です。

久留女木の棚田

駐車場から徒歩10分(600m)ほどで案内看板が見えてきます。

棚田全体が野生動物対策で柵に囲まれています。
門がありますが、自由に開けることができます。ただし、通ったあとは必ず閉めましょう。

門をくぐり、棚田の中腹まで登ると、棚田を見渡せる開けた場所にでます。
駐車場から上り坂が続くので、なかなかよい運動です^^;

9月の下旬に訪れたのですが、棚田の所々で彼岸花が咲き始めていました。欲を言えば満開の時に来たかったですね。稲もまだ若干青さが残っています。

さらに棚田を登っていくと「直虎ビューポイント」と「竜宮小僧」の案内があります。

直虎ビューポイント

棚田と引佐の自然を一望できる気持ちの良い場所です。

竜宮小僧の湧き水

直虎ビューポイントからさらに山を登って竜宮小僧の湧き水に行ってみます。

小さな門を通り、鬱蒼とした小道に入っていきます(一人だと若干怖い…)
さらに少し進んだ先にあるもう一つの門を通って、到着です。

竜宮小僧伝説/案内板引用

昔、久留女木の川に竜宮に通じていると言われた淵がありました。そこから小僧が出てきて村人と中が良くなり、いろいろな仕事を手伝ってくれるようになったそうです。

ある日、村人が感謝を込めて、食事に招きました。ところが、うっかりして小僧には毒となる「たで汁」を出し死なせてしまいました。

悲しんだ村人が、ていねいに小僧をここに葬ったところ、こんこんと湧き水ができました。以来「竜宮小僧がこの水を竜宮から送ってくれている。」と言われています。

竜宮小僧を祀ったとされる場所にはかわいい地蔵像があり、その下から透き通ったきれいな水が湧き出ていました。久留女木の棚田はこの水源を利用して作られたとされており、今も感謝の気持ちを込め、田植えや稲刈りの後には供物をして手を合わせているそうです。

棚田に向かって流れる湧き水

さいごに

歴史ある、美しい里山の景観を維持していくのは大変なご苦労だと思います。そんな素晴らしい風景を体験できるのは、本当にありがたいことです。地元農家さんや有志の方々に感謝いたします。

この記事の寄稿者

編集班 ヤソハチ

浜松で生まれ育ってぼちぼち半世紀。幼少の頃、浜松市内から引佐郡(当時)に引っ越し、あまりの田舎っぷりに衝撃を受ける。でもそんな自然豊かな浜松が大好きです。浜松市のものごとを実際に行って、見て、聞いて、ていねいにお届けします。

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