浜松市楽器博物館

編集班 ヤソハチ

掲載情報は「2020年10月」時点のものです。最新情報と異なる場合がございますのでご注意ください。

浜松市楽器博物館は、日本初の公立楽器博物館として1995年に開館しました。1階と地下1階の2フロアで構成された常設展示室には世界中から集められた約1500点の楽器を鑑賞することができます。
展示物は鑑賞するだけでなく、各展示物に付いているスピーカーやイヤホンガイドから実際の音色を聞いたり、体験ルームなどで演奏したりすることができる「五感体験型」の博物館です。

サイン・ワイン

入口を入ってすぐ目に飛び込んできたのは、一見楽器とは思えないきらびやかな装飾が施されたミャンマーの打楽器群、サイン・ワイン。 インパクトはありますが、楽器としては変わり種?を入口正面に据える理由はなぜだろう…と思っていたところ、その隣にあったご挨拶パネルの以下文章を読んで妙に納得してしまいました。
また、写真にもある通り、楽器の展示だけでなく、モニターで実際の演奏風景や音色を体験できるのもこの博物館のポイントです。

ご挨拶パネル参照
ようこそ、浜松市楽器博物館へ

(中略)

私たちが普段楽しむ西洋の楽器や日本の楽器とその音楽は、広い世界のほんの一部のものでしかありません。世界にはまだまだ知らない楽器や音楽がたくさんあります。そのどれもがとても素敵な文化なのです。

楽器博物館はそんな素敵な文化への入口です。

イヤホンガイド

入館した右手でイヤホンガイドを無料で借りることができます。ナンバープレートのある展示物(全80箇所)の音色や解説を聴くことができるので、おすすめです。

F1フロア

アジアエリア

インドネシアのガムランら韓国の宮廷楽器、民族楽器の他にモンゴル、インド、チベット、イラン、トルコなどの楽器、計420点が展示されています。

ジャワ島のガムラン

ジャワ島のガムラン

インドネシアの民族音楽ガムランを演奏するための、青銅でできた打楽器を中心とした楽器群。このエリアには同じような楽器群がありますが、どれも綺羅びやかな装飾が施されており、その地域の文化や風俗が感じられます。

バリ島西部に伝承する世界最大の竹琴。面白いのはジュゴッグで演奏される音楽自体もジュゴッグと呼ぶそうです ^ ^ ; )
マニアックな話になりますが、アニメAKIRAの特徴的なBGMの演奏にはジュゴッグが使用されています。

ジュゴッグ(ジェゴグ)

ジュゴッグ(ジェゴグ)

韓国の宮殿楽器

韓国の宮殿楽器や民族楽器も多数展示されています

日本エリア

もちろん日本の楽器も充実しています。(計200点)映画やドラマの小道具として登場する楽器の実物を見られるのは想像を掻き立てられて楽しいですね。 
また、ほとんどの展示物はガラスケースに入っておらず、質感を間近で鑑賞できるのも当館の大きな特徴です。

写真左からリュート、ウード、ビバ、琵琶

写真左からリュート、ウード、ビバ、琵琶

バルバット東西伝搬の様子

日本の琵琶の原型といわれる古代ペルシャに存在したバルバットがどのように東西に伝わって行ったのかが記されています。全ての実物を前に学ぶことができるのはなかなか贅沢なことです。

電子楽器・国産洋楽器エリア

電子楽器・国産洋楽器

浜松市が発祥地の世界的楽器メーカー、ヤマハやカワイの歴代の楽器が数多く展示されています。電子楽器の技術開発と国産洋楽器の製造の歴史が学べます。

興味深かった日本の初期洋楽器年表。洋楽器の生産史と音楽文化史、世界の動きが年表になっています。(明治16年/浜松 たこあげ ラッパ初)

日本の初期洋楽器年表

初期洋楽器年表

体験ルーム

実際に様々な楽器に触れられる子供にも人気の体験ルーム。残念ながら現在(2020年10月)、コロナウイルス感染症の影響で閉鎖中です。早く再開されるといいですね。

B1フロア

オセアニア、アフリカ、アメリカ、ヨーロッパエリア

B1フロアもF1に負けない展示数です。オセアニア/60点、アフリカ/130点、アメリカ/150点、ヨーロッパ/290点。

アコースティックギター

鍵盤楽器エリア

ピアノやチェンバロ、オルガン、グラヴィコードなどの鍵盤楽器

ウナコルダ・ペダル

美術品のようなピアノやチェンバロ、オルガンなど70点の鍵盤楽器が並んでいます。
大変希少な楽器も展示されているのですが、どの展示物も本当に間近で鑑賞できのも当館の特徴だと思います。

実際に鍵盤を押してピアノのハンマーが弦を弾く様子が見られるのですが、構造が複雑で何回押してみても仕組みが理解できない ^ ^ ; )

ピアノアクション/突き上げ式・ダブルエスケープメント付(フランス系)

ピアノアクション/突き上げ式・ダブルエスケープメント付(フランス系)

浜松市楽器博物館基本情報
住所

〒430-7790 静岡県浜松市中区中央3-9-1

休館日
毎月第2・4水曜日(祝日の場合は翌日)
館内整理、施設点検日、年末年始 など臨時休館日あり
開館時間

9:30〜17:00

電話番号

053-451-1128

ホームページ
現在の混雑状況
駐車場について

博物館専用駐車場はありませんので、近隣の有料駐車場をご利用ください。

観覧料

常設展の観覧料です。特別展開催時には別途観覧料が必要な場合があります。

区分 大人 高校生 中学生以下
個人 800円 400円 無料
団体(20名以上) 640円 320円
団体(80名以上) 480円 240円
次の方も無料で入館できます
  1. 70歳以上の方(本人のみ)
  2. 障害手帳所持者(介助者が必要な場合は、介助者1名を含む)

その他の設備

  • 玄関スロープ、エレベーターを設置しています。
  • 車椅子4台、ベビーカー6台を常置しています。
  • 車椅子用トイレ、オムツ替えベビーシートが1階ロビーにあります。
  • アクトシティ地下駐車場(有料)に車椅子優先スペースがあります。
  • 点字パンフレット、弱視者用ルーペを用意しています。
  • 視覚障害者のためのガイドは、事前にお問い合わせください。
  • 盲導犬・介助犬の同伴は可能です。
  • 持ち運び可能な小型椅子を用意しています。

さいごに

この記事を書きながら少し後悔しているのは、もっとしっかり見ておけばよかったと思う箇所がいくつもあるところ  ^ ^ ; )見どころが豊富で時間の都合もあり、後半は駆け足になってしまいました。
次回行くときにはコロナも収まり、体験コーナーや備え付けのヘッドフォンが復活していることを願います。
JR浜松駅から徒歩5分の距離ですので、電車で浜松にお越しの際は、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

掲載情報は「2020年10月」時点のものです。最新情報と異なる場合がございますのでご注意ください。
この記事の寄稿者

編集班 ヤソハチ

浜松で生まれ育ってぼちぼち半世紀。幼少の頃、浜松市内から引佐郡(当時)に引っ越し、あまりの田舎っぷりに衝撃を受ける。でもそんな自然豊かな浜松が大好きです。浜松市のものごとを実際に行って、見て、聞いて、ていねいにお届けします。

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