編集班 ヤソハチ
天竜区佐久間町は滝の宝庫ですが、その中でも一番人気がある、龍王ごんげんの滝に行ってきました。
佐久間町を通る国道473号から水窪町へ抜ける水窪羽ヶ庄佐久間線(県道290号線)に入り、細くうねった道を車で5分ほど登っていくと左手に、「龍王ごんげん遊歩道」という看板と駐車場が見えてきます。
佐久間町の国道473号から水窪町へつながる県道290号線に入ります。
うねった道を車で5分ほど登っていくと、左側に看板と駐車場が見えてきます。
駐車スペースは3台。すでに先客がいました。
看板奥の遊歩道を降りていきます。
「龍王ごんげん」
この遊歩道をたどっていくと十分ほどで河内川にでます。
そこから百メートルほど上流には「龍王渕」と呼ばれる淵があり、むかしから「龍王ごんげん様」として村人たちから語り継がれてきた民話が残されています。高さ百二十メートルの絶壁に囲まれたこの龍王渕の傍らにたたずむと、時間もゆっくりと流されていくような錯覚さえおこさせます。
階段の段差にばらつきがあるので、注意してゆっくり下りましょう。
遊歩道周辺の草木は短く手入れされていますが、山の中ですので、夏場は虫除けスプレーがあったほうがよいかもしれません。
川と吊橋が見えてきました。涼しいー。
この吊橋を渡れば、滝までもうすぐです。
滝つぼに落ちる水の音に期待も高まります。
駐車場から滝までの距離は、大人の足で10分程度です。
ヒスイ色の滝つぼと苔や草木の緑から流れる滝がとても美しく神秘的。
滝だけに注目してしまいがちですが、上を見上げれば100mを超える岩壁がそびえ立ちかなりの迫力です。夏の暑い日には実際の涼しさと見た目、水の音の清涼感でずっといたくなる場所です。
龍王ごんげん様
むかし、日照り続きで作物が全滅寸前という時、村人みんなで龍王渕にお祈りしておった。
お祈り最後の日に、おまつりするごちそうの膳椀もと頼むと見事に両方かなえてくれたそうな。
それからは日照りが続いたときに龍王ごんげん様に雨乞いをすると必ず天の恵みがあったんだと。
けどなあ、椀はもう貸してくれんくなった。誰か借りたものをこわしたからじゃ。
(佐久間昔ばなしより)
編集班 ヤソハチ
浜松で生まれ育ってぼちぼち半世紀。幼少の頃、浜松市内から引佐郡(当時)に引っ越し、あまりの田舎っぷりに衝撃を受ける。でもそんな自然豊かな浜松が大好きです。浜松市のものごとを実際に行って、見て、聞いて、ていねいにお届けします。